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議事録作成に時間がかかる要因の一つは、会議前の準備不足です。アジェンダや出席者の把握、フォーマットの用意などを怠ると、会議中に必要な情報を整理できずに作業が滞ります。
特に、目的や役割が不明確なまま会議に臨むと、重要なポイントを見落としやすくなり、後から修正や補足が必要になってしまうでしょう。
会議中に発言内容を理解しようとするあまり、メモを取る手が止まることがあります。特に議論が活発な場合、内容を整理しながら記録しようとすると追いつかなくなり、後で録音を確認する手間が増えるでしょう。
また、キーワードを意識してメモを取らないと、後で文脈が分かりづらくなり、余計に時間がかかってしまいます。
正確性を求められる議事録では、録音した音声を文字起こししてから整理する必要があります。
しかし、一般的に1時間程度の音声を手作業で文字起こしするのに、3時間以上かかると言われています。参加者が多い会議では話者の識別も必要となり、さらに多くの時間を割かなくてはいけません。
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議事録で一番時間を取られる作業が、メモの整理や録音音声の文字起こしです。先にも述べた通り、人の手による文字起こしは会議時間の倍以上の時間がかかります。
さらに、メモの整理ができていないと、録音音声やテキストの振り返りに時間を要するため、結果として編集作業が滞る原因にもつながります。
議事録作成には、想像以上に多くの時間とコストがかかっています。令和元年12月にスマート自治体研究会が実施した「議事録作成事務に関する調査」によると、9つの自治体における年間の議事録作成数は2,412件にのぼり、その作成に要した時間は合計で約7,305時間、年間コストは1,450万円という膨大な数字が明らかになりました。
この調査では、1件あたりの議事録作成所要時間の合計は1,486時間となっており、単純計算すると1件あたり平均約3時間の作業時間を要していることになります。これは、1日8時間勤務として換算すると、年間で約913日分、つまり約2.5人分の職員が1年間議事録作成のみに従事している計算になります。
議事録の種別を見ると、「概要部分のみ抜粋したもの」が56%と最も多い一方で、「一言一句文字起こししたもの」が30%を占めています。一言一句の文字起こしは特に時間がかかる作業であり、1時間の会議を文字起こしする場合、一般的に3〜4時間程度の作業時間が必要とされています。
議事録の作成目的を見ると、「庁外関係者を含む会議で庁内での情報共有などに活用」が50%と最も多く、「ホームページ等で公開(参加者は庁外関係者含む)」が15%となっており、合わせて65%が外部関係者を含む会議での作成となっています。透明性や説明責任が求められる場面での議事録作成が、職員の業務負担を増大させている実態が浮き彫りになっています。
特に深刻なのが、議事録作成時間帯に関する実態です。調査によれば、勤務時間内のみで作成しているケースが73%である一方、勤務時間内外を併用して作成しているケースが26%にのぼっており、約4人に1人が時間外勤務での対応を余儀なくされています。これは、通常業務と並行して議事録作成を行うことの困難さを示しており、職員の時間外労働や業務負担の増加につながっていることがわかります。
この調査結果から、76%の議事録で何らかの方法により削減・縮小が可能であることがわかります。特に「議事録支援システムなどを活用すれば省力化することが可能」と回答したケースが48%を占めており、システム導入による業務効率化への期待が高まっています。
実際に、削減率を4割と仮定した場合、年間事務量で2,550時間、年間コストで505万円の削減が可能と試算されています。これは約1.5人分の職員の年間労働時間に相当し、その分のリソースをより創造的な業務や住民サービスの向上に振り向けることができることを意味しています。
(前略)議事録を書くのがすごく苦手で、凄まじい時間がかかります。(たった2時間程度の会議に数日かけました)言い訳にはなりますが、1年目の時いた部署と全く業務が異なる部署に異動し、専門用語や業者名が全く分からない状態です。録音を聞くがなかなか聞き取れない→調べながら打ち出す→ようやく話の流れを理解し、要約という流れでやっていました。議事録生成AIも使ってみたのですが、専門用語が多いため、誤字脱字や全く違うニュアンスのことを出力するので、結局自分で録音を聞いて手打ちしました。(後略)
(前略)議事録に時間がかかりすぎてどうしたものか困ってます…。SEをしていまして、会議ではパラメータの設定や必要機能を決定しています。2時間ほどの会議なのですが議事録作成に9時間ぐらいかかってしまいます。提出してから2人の方にチェックしてもらうので内容を記載しすぎているとかはないようです。たしかにタイピングは遅いのですが致命的に遅すぎる訳でもないです。会議内容はお客さんの運用の話になるとよくわかりません。(後略)
毎回ゼロから議事録を作成すると、構成を考えるだけでも時間がかかります。そのため、統一されたフォーマットを用意し、項目ごとに記入する形にすると、作業を大幅に効率化できるでしょう。
また、チーム内で同一のフォーマットを使用することで、誰が作成しても一定の品質を保つこともできます。
会議前に短時間でも準備を行うことで、議論の流れを把握しやすくなり、議事録作成がスムーズになります。例えば、アジェンダを確認してポイントを整理しておけば、重要な発言を見逃さずに記録できます。
また、過去の会議の議事録を振り返り、前回の決定事項や進捗を把握することも、適切なメモ取りに役立つでしょう。
会議中に発言内容をリアルタイムで記録することが、議事録作成の時短につながります。完璧な文章を作ろうとするとメモが遅れ、後で補足する時間が増えてしまうため、まずは要点を抜き出すことを優先しましょう。
また、発言ごとに「誰が・何を決定したのか」を簡潔にメモしておくと、後の整理がスムーズになります。
文字起こしツールを活用すれば、メモ取りから文字起こしまで自動化が可能です。会議中の音声を録音するだけで、文字起こしが自動化できるため、会議中にすべてメモを取る必要がありません。
さらに話者識別機能や要約機能が備わったものであれば、若干の手直しだけで済むため、大幅に議事録作成の時間を削減できるでしょう。
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